こんにちは。横浜市神奈川区「横浜駅」きた西口より徒歩5分にある歯医者「横浜駅きた西口歯科」です。
根管治療をした歯の寿命がどれくらいなのか、気になる方が多いのではないでしょうか。歯を失うとさまざまな問題が生じるため、できる限り自分の歯を残したいと考えている方は多いでしょう。
本記事では、根管治療を受けた歯の寿命はどれくらいなのか解説します。寿命が短くなる理由と長持ちさせる方法などもご紹介するので、根管治療後の歯の寿命に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
歯の神経の役割
歯の内部には、神経が通る根管と呼ばれる細い管があります。根管内を通っている歯の神経には大きく4つの役割があります。
- 異常を知らせる
- 温度を伝える
- 歯に栄養を運ぶ
- 白い歯を保つ
以下に解説していきます。
異常を知らせる
歯の神経は、痛みや違和感などで異常を知らせる役割を担っています。虫歯が進行すると歯がしみる、ズキズキ痛むなどの症状が出ます。歯に神経がないと、虫歯が進行しても自覚症状が出ないため発見が遅れてしまいます。
痛みや違和感を感じることは、口の中の健康を守るために非常に重要なのです。
歯に栄養を運ぶ
歯は、神経の中の血管を通して酸素や水分・栄養など必要な成分を吸収しています。十分な栄養が供給されることで、何でも噛める丈夫な状態を保っています。
神経がない歯は必要な栄養が供給されないため、健康な歯と比較してもろくトラブルが起きやすいです。
白い歯を保つ
歯の表面には半透明のエナメル質があり、その内側に薄黄色の象牙質があります。歯の色味は、象牙質がエナメル質から透けてみえるため乳白色にみえるケースが一般的です。
歯の神経をとった場合や、神経が内部で壊死している場合は、暗い色に変わってくることがあります。
根管治療が必要な状態とは
根管治療が必要な症例とはどのような状態なのでしょうか。根管治療が必要な症例は、大きく以下の3つです。
- 根尖性歯周炎
- 不可逆性歯髄炎
- 歯髄壊死
根尖性歯周炎
根尖性歯周炎は、歯の根の尖端に炎症が現れて膿が溜まった状態です。噛んだときに違和感や痛みを感じる、歯茎から膿が出る、頬が腫れるなどの症状が現れることが特徴です。
虫歯の進行の他にも、根管治療をおこなった歯が細菌感染して発症する場合もあります。根尖にたまった細菌や膿を取り除き、清潔な状態にするために根管治療をおこないます。
不可逆性歯髄炎
不可逆性歯髄炎は、歯の神経部分である歯髄に刺激が加わり、炎症が起きている状態を指します。軽度の歯髄炎では、歯がしみる程度の自覚症状しかありません。
しかし、不可逆性歯髄炎になると食べ物の温冷刺激で激痛が走るケースもあります。放置すると歯髄が死んでしまうため、根管治療をおこなう必要があります。
歯髄壊死
歯髄壊死は、歯髄炎を放置した結果、血流が途絶えてしまった状態を指します。
虫歯や歯周病・外傷など、
根管治療をおこなって死んでしまった神経を取り除く必要がありま
根管治療を受けた歯の寿命
根管治療を受けた歯は、健康な歯と比較して歯の寿命が短くなる傾向にあります。根管治療を受けた歯の寿命の中央値は、約11年です。
歯の寿命は、根管治療をした際に残せた歯の量にも大きく左右されます。歯を削る量が少なく、ご自身の歯を多く残せたほうが治療後のトラブルが少ないです。
歯の寿命を延ばすためには、セルフケアを徹底しながら歯科医院の定期メンテナンスを受けて、異常がないか確認してもらうと良いでしょう。
根管治療で歯の寿命が短くなる理由
根管治療をおこなうと歯の寿命は短くなる傾向にあります。なぜ根管治療をおこなうと歯の寿命が短くなるのか疑問を感じている方も多いでしょう。
以下に、根管治療で歯の寿命が短くなる主な理由を4つ紹介します。
- 虫歯になりやすい
- 歯が割れるリスクがある
- 根管が感染しやすい
- 衛生管理しにくい
それぞれ解説します。
虫歯になりやすい
根管治療をおこなうと、神経がなくなるため虫歯が進行した場合も痛みを感じず、発
保険の銀歯は、天然歯との適合があまり良くないので特に注意が必要です。
歯が割れるリスクがある
歯の神経をとると、内部をくり抜くために物理的に強度が下がることから、衝撃に弱くなります。強い力が加わると歯が割れてしまうリスクが高くなるでしょう。
歯の根っこ部分まで割れてしまった場合、
根管が感染しやすい
根管治療では、神経の組織や細菌を除去して根管内を清潔な状態にして、薬剤を詰めて治療を完了させます。
しかし、根管内の細菌を完全に除去できていない場合や、何らかの理由で細菌が根管に入ってしまった場合、根管が再び感染を引き起こします。再感染を引き起こした場合は、詰め物・被せ物を外して再根管治療を行わなければなりません。
再治療は難しく、炎症の範囲によっては歯を残せない可能性があります。
衛生管理しにくい
根管治療をおこなった歯は、削った部分を補うために詰め物や被せ物を装着します。
しかし、詰め物や被せ物とご自身の歯との間には、わずかに隙間や段差が生じます。天然歯と比較すると汚れが残りやすい環境といえるでしょう。ブラッシングを怠ると、再び虫歯になる可能性が高いため注意が必要です。
根管治療した歯を長持ちさせるためにできること
根管治療した歯を少しでも長持ちさせたいと考えている方は多いでしょう。根管治療した歯は天然歯と比較して寿命が短くなる傾向はありますが、適切にメンテナンスすれば寿命を長く保つことができます。
以下に、根管治療をした歯を長持ちさせるためにできることを4つ紹介します。
- セルフケアをしっかりおこなう
- 質の高い根管治療を受ける
- 通院を中断しない
- 定期メンテナンスに通う
それぞれ解説します。
セルフケアをしっかりおこなう
根管治療をおこなった歯は、詰め物・被せ物との間に段差や隙間が生じやすいです。汚れが入り込みやすく、ブラッシングが不十分だと虫歯になるリスクが高くなります。
歯ブラシだけでは、口の中の汚れの6割しか落とすことができません。歯と歯の間など磨き残しのリスクが高い部分は、フロスや歯間ブラシなどを使用して汚れを除去しましょう。
質の高い根管治療を受ける
根管治療では、根管内の組織や細菌をきれいに除去する必要があります。
しかし、根管内は細く複雑な形状なので目視することが難しく、根管治療は難易度が高いとされています。根管内の細菌が除去しきれていない場合や、薬剤による封鎖が不十分な場合、根管が再感染を引き起こすリスクが高まります。
再感染を引き起こすと歯の寿命が縮むリスクがあるため、根管治療を受ける際には歯科医院をしっかり選びましょう。保険適用ではありませんが、マイクロスコープやラバーダム防湿に対応していれば、根管治療の成功率は高くなり再感染のリスクも回避できるでしょう。
通院を中断しない
根管治療を途中でやめると、歯の寿命が短くなります。根管治療中に通院をやめたり治療間隔が空きすぎたりすると、根管内で細菌が増殖し再感染するリスクが高くなるでしょう。
根管治療では、根管内の清掃と消毒を繰り返して清潔な状態を目指します。歯科医師に指示された通院間隔で治療を進めないと、根管を清潔な状態にすることが難しくなります。
仕事の都合などで通院間隔が空いてしまう場合は、事前に歯科医師に相談しましょう。
定期メンテナンスに通う
根管治療をおこなった歯は、虫歯や破折するリスクが高いため注意が必要です。痛みなどを感じられないため、トラブルに気が付きにくいです。
歯科医院の定期メンテナンスでは、虫歯や歯周病の有無や噛み合わせの確認をおこなってもらえます。ご自身では気が付きにくい些細な変化も発見してもらえるため、歯の寿命を保つことができるでしょう。
定期メンテナンスではセルフケアの方法なども指導するので、歯が長持ちする口内環境に整えることができます。
まとめ
根管治療をおこなうと、歯の寿命が短くなる可能性が高いです。根管治療をおこなった歯の寿命の中央値は約11年ですが、天然歯の残っている量や根管内の予後によって前後します。
神経を失うと歯は枯れ木のようにもろくなり、割れやすくなります。また、痛みなどの感覚がないため、根管内が細菌感染を引き起こしても発見が遅れるリスクが高いです。
根管治療後の歯は寿命が短いことを理解したうえで、毎日のセルフケアを徹底し、歯科医院の定期メンテナンスに通ってしっかりとケアしていくことが重要です。
根管治療を検討されている方は、横浜市神奈川区「横浜駅」きた西口より徒歩5分にある歯医者「横浜駅きた西口歯科」にお気軽にご相談ください。