第3世代の虫歯治療:出来るだけ削らない、再発しにくい治療ために

横浜駅きた西口歯科院長の清水勇策です。

これからしばらくは当院の虫歯治療に対する考え方を掲載していけたらと思います。

あくまで私見ですのでご了承頂けたらと思います。

 

皆様、虫歯治療と聞くとどのようなイメージがあるでしょうか。

「削って詰める」

これこそ治療、というイメージではないでしょうか。

私自身も歯科医師になってからしばらくの間、このことに全く疑いもありませんでした。

しかし、どうしてもそれだけでは腑に落ちない場面にもたくさん遭遇してきたのです。

削ってもしばらくすると同じ歯の別の部分が虫歯になってしまう。

どんどんどん歯が小さくなってしまうのです。

 

ここで、「治療」とは何か考えてみましょう。

私は「原因を取り除き、再発を防ぐこと」だと考えています。

 

では虫歯の原因はなんでしょうか。

と患者さんに質問させて頂くとほとんどの方が

「食べ残し」「磨き残し」「甘いもの」とおっしゃいます。

では、削って詰めるのは治療でしょうか。

 

乗っていた車をぶつけて破損させてしまったとき

板金工さんや塗装屋さんにキズやヘコミを綺麗に直してもらう

これも大切なことですが、これで事故の再発は防げるでしょうか

全く別の話だと思いませんか?

我々は削ること、皆さんは歯を削られることに慣れすぎているのかもしれません

車の運転には教習所がありますね

安全な運転のために様々な技術や知識を指導しています

お口の管理はどうでしょうか

 

この発想から横浜駅きた西口歯科では虫歯、歯周病の発現、悪化、再発防止のため

治療の一環としてバイオフィルム(プラーク)のコントロールを重要視しています。

当院ではそのためのプログラムとして「GBT:Guided Biofirm Therapy」というプログラムを導入しています。

そしてその担い手は衛生士です。

当院では専門機関で研修を受けている衛生士がおります

繰り返しになりますが、お口の中の細菌除去の最前線にいるのは「衛生士」です。

 

虫歯の穴は、「脱灰」という歯が溶ける現象によって生じた結果です。

つまり虫歯治療において歯科医師による処置は結果に対するアプローチです。

そして衛生士はプロセスに対するアプローチを行います。

 

歯が溶け続けているのに、穴を塞ぐだけで大丈夫でしょうか

まずは溶けるのを止めてから補修した方が良いと思いませんか。

 

 

上の写真は左が磨き残しをビジュアル化する前、右がビジユアル化した結果です。

このまま穴を塞いでも問題ないでしょうか。

当院での衛生士の業務はいわゆる「メインテナンス」ではありません。

歯の脱灰と歯周病の管理であり、私は治療の一環だと認識しています。

 

今回もご一読いただけありがとうございました。

 

横浜駅きた西口歯科

清水勇策

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