横浜駅きた西口歯科 院長の清水勇策です
前回は神経を歯の神経(歯髄)に及ぶ重度の虫歯における神経温存治療の診断方法についてお話しました。
どのように治療していくかについてお話します。
今回テーマとなる直接覆髄が必要になりそうだと事前に判断した場合は、露髄しても構わない
もしくは敢えて露髄させるつもりで虫歯を取ります。
その理由は直接歯髄の血流の有無を確認したいからです。
ここに至るまでの術前診査で神経の健康状態について大方の予測を立ててあり、部分壊死または全部壊死かどうかは概ね当たっていることが多いです。
また直接覆髄を行う場合は虫歯の取り残しは経過に大きく影響するため、露髄してしまってでもしっかり虫歯を除去したいというのがもう一つの理由です。
直接覆髄を行った歯が長期的に良好な経過を辿っていくためには2つのポイントがあります。
一つ目、短期的にはここまでに述べてまいりました「診断が的確かどうか」
二つ目、長期的には修復部位と歯の「接着面からの再感染をいかに防ぐか」
接着力が弱いとその境目が細菌の感染経路になり虫歯の再発リスクが高くなってしまいます。
つまり虫歯をしっかり除去するのは良好な接着力を獲得するためでもあります。
せっかく直接覆髄を行い神経が温存できたのに再度虫歯になってしまうのは残念でなりません。
強い接着面を獲得するためにもいくつかの重要なポイントがあります。
次回はこのポイントについてお話させていただきたいと思います。
歯の神経の治療についてお悩みがある方は遠慮なくご連絡ください。
横浜駅きた西口歯科
清水勇策