重度の虫歯治療:歯の神経を残す治療②

横浜駅きた西口歯科 院長の清水勇策です

前回、歯の寿命を縮めないための処置して直接覆髄の意義についてお話させて頂きました。

今回から治療の実際についてお話していきたいと思います。

治療の成功を左右する重要なポイントは「診断」です。

医科もそうだと思いますが、歯科治療も成功しやすいとされる基準、逆に失敗しやすいとされる基準があります。

成功しやすいとされる基準を満たしていれば、キチンと手順を踏んで行えば成功率は上がります。

それはそうだよ。。。とお思いになるかも知れませんが、難しいのは直接見ることもできない、数値化することもできない神経の健康状態をいかに正確に診断するかになります。

偉大な大ベテランの先生方は経験則で、高い診断精度を誇る方も多いのですが、私のような若輩にはそれが難しい場合が往々にしてあります。

そのため、1種類の検査だけで無く、いくつかの検査を行い多角的に神経の健康状態を考察することで最終的な診断の精度を高める試みをします。

(悪くなりきってしまっている場合は判断が容易で、複数の検査を重ねる必要がないこともあります)

今回テーマとなっている直接覆髄は少なくとも神経全体が健康、あるいは一部が壊死しているだけの状態が対象となる治療です。

虫歯を全て除去した結果むき出しになってしまった場合は直接神経を手術用顕微鏡(マイクロスコープ)で観察することで診査、診断します。

この際に神経が生きている、壊死していてもその範囲が狭い場合であれば直接覆髄、ほとんどが壊死している場合は抜髄といって神経を綺麗に除去する必要があります。

直接観察し診断することも術者の主観に基づいておりますので、その精度は完全ではありません。

しかし、術前に行う種々の検査に関する文献は最終的にわざと神経を露出させて神経の血流の有無を観察することでその精度を検証したものが少なくありません。

そう考えますとこの手法は有効である可能性が高いと考えています。

横浜駅きた西口歯科では直接覆髄をご希望される場合は、状況によりそのまま神経をとる治療に移行する場合があることをご了承頂いた上で、処置をさせて頂いております。

少しでも歯を守ることができるよう知識、技術の習得に努めてまいります。

虫歯、神経の治療に関して疑問がある方はお気軽に横浜駅きた西口歯科へご相談ください。

 

清水勇策

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